宇宙創成(サイモン・シン著)
「宇宙創成
」の上下巻を読みました。宇宙のビッグバン理論を扱った本ですが、著者は「フェルマーの最終定理」のサイモン・シンです。
フェルマーの本も良かったですが、本書も期待通りに良かったです。
ビッグバンの現象を説明するだけでなく、天動説からコペルニクスやガリレオの地動説への転回に始まり、アインシュタインの光の速さや相対性理論を経て、ビッグバン理論と定常宇宙との比較へと展開していきます。
また理論だけではなく、科学者個人や理論を検証する実験や観測も取り上げています。
本書を読むまえは、ビッグバンについては宇宙は爆発して始まったというぐらいの知識しかありませんでしたが、本書を読んでこんなにも深い理論だと気付かされました。
夜空の星を見上げて、本書のことを思い出したら感慨深くなりました。
<リンク集>
ビッグバン - Wikipedia
宇宙の最初期の状態、とてつもなく高い密度と温度の状態のこと。あるいはその状態からの膨張(一種の爆発)のこと。ビッグバンは約137億年前にあったとされている。
一般相対性理論 - Wikipedia
アルベルト・アインシュタインが、1905年の特殊相対性理論に続いて1915年~1916年に発表した物理学の理論。ニュートン力学と比較すると、運動の速度が速い場合や、重力が大きい場合の現象を正しく記述できる。
定常宇宙論 - Wikipedia
現在有力と考えられているビッグバン理論に基づく標準的宇宙論モデルに対して、非標準的宇宙論と呼ばれている理論の一つである。この理論でも宇宙は膨張しているが、無からの物質の創生により、任意の空間の質量(大雑把に言えば宇宙空間に分布する銀河の数)は常に一定に保たれ、宇宙の基本的な構造は時間によって変化する事はないとする。
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フェルマーの最終定理
サイモン・シン著。こちらは数学を取り上げています。本書同様分りやすく書かれています。
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